(1) 11章で概略を説明したDrum Pattern Editorだけど、まだまだ説明していないことがいっぱいあるので、続きの説明をするよ。先に11章を見てから読んでね。
(2) まずは、Editor画面の基本的な操作方法から説明するよ。ドラム楽器の打音を書き込む方法は2通りあるよ。1つはcheckboxを個別にclickする方法。もう1つはselectorを使ってまとめて書き込む方法だよ。checkboxのほうは見てわかるとおり、checkすればその行のinstrumentがそのtimingで打音するよ。
(3) selectorは3つ1組になっているよ。left側が「dot A」、right側が「dot B」だよ。centerのが「mix pattern」だよ。「dot A」「dot B」はそれぞれ1拍(16分音符x4)内の打音patternを表しているよ。これを「mix pattern」の順番で4つ並べたものをその小節の打音パターンとして書き込むという仕組みだよ。複雑に感じるかもしれないけど、慣れれば便利な仕組みだよ。面倒だと思う人はふつうにcheckboxを1つずつclickして作っても全く同じことなので構わないよ。
(4) 左はしのDrum Patternだけyellow selectorなのに気付いてるかな? これだけ特別な機能をもっていて、横一列すべてのpatternに対して書き込みが行われるよ。これを使うと例えば「A, A2, Ax, Ay」に対して同じパターンの書き込みを一括で行うことができるよ。yellow selectorを使って「A」の骨格となるパターンをはじめに全体に書き込んで、後からcheckboxをclickして「A2, Ax, Ay」の変化を書き込むというのが最も効率のよい打ち込み方法だと思うよ。注意してほしいのは、後からyellow selectorを操作すると、すでに修正を加えた「A2, Ax, Ay」の個別の変化もすべて一律に上書きされてしまうということだよ。そんな場合もあるので、yellow selectorの機能をOFFにすることもできるよ。「DRUM MENU」を開くと「Yellow SW」というbuttonが下に表示されるので、それをclickするとyellow selectorのON/OFFが切替できるよ。
(5) 一番疑問に感じるのは、なんで右下に漢字2文字が表示されてるのかということだろうね。これは前後各8つのドットパターンを8bitの数字として認識させて、登録した256の漢字の中から番号指定で表示させているものだよ。漢字に慣れ親しんでいる我々日本人にとってはわずか2文字で16ドットのあらゆる打音パターンを表現できてしまうこと、また漢字だと印象に残りやすいのでよく使うパターンなどを認識しやすいというメリットがあると思い開発した機能だよ。Drum Patternを保存するときもこの漢字を使用しているので非常に簡潔な記述で表現することができ、そのおかげで16 Drum Patternの全てのデータをcookieファイルのサイズに収めることができてるというわけだよ。
(6) 一番左端のセクションでinstrumentとvelocityを選択できるよ。初期状態では横一列すべてのpatternに対して変更が行われるよ。これが「to 4 bars」と上の黄色いselectorで表されている状態だよ。そのselectorを「to 1st bar」に変更すると、その列の左から1つ目のpatternだけに変更を行うことができるようになるよ。つまり、横一列すべて同じ設定にすることもできるし、すべて別々にすることもできるよ。なかなか高性能だろ? 指定したinstrumentとvelocityは漢字の左側のboxに表示されるので、どこにどのインスト番号がアサインされているかを確認することができるよ。まあ、あまり見やすくはないけどね。
(7) pink色のタイトルバーの左側にある「play」buttonをclickすると横一列のDrum Patternがループ再生されるよ。そのとき、Mixer表で指定したDrum Sound Programで音が出るし、「Tempo」と「Shuffle」も上段メニューで指定したとおりに再生されるよ。ここでのループ再生は変更がリアルタイムに反映されるので、プレビューを聴きながらパターンを作っていくことができるよ。なかなか快適な作業環境だろ?